「虎の威を借る樽々」 ヴァナディールには樽々という種族がいます。 その樽々がよく訪れる場所に Tundra Tiger というそれは恐ろしい虎がいました。 その虎はまるまるとした樽々が大好物で、樽々を見かけては襲っていました。 ある日、一人の樽々が Tundra Tiger に襲われてしまいました。 その時その樽々はこう言ったのです。 「ちょっ!ま、まって!おいらを食べちゃダメだよ」 「おいらはアルタナの女神様から認められたヴァナに生きる全ての王なんだよ」 「おいらを食べるって事は女神様に盾突くことだよ!」 「疑うならおいらの後ろを着いて来るがいいさ。 おいらを見ると皆畏れ多くて逃げ出すから」 アルタナの女神が認めたとなると、さすがに虎も簡単に手を出せません。 樽々の言葉が本当かどうか、言うとおりに着いて行く事にしました。 するとどうでしょう。 樽々が行く場所、行く場所で、多くのモンスターや冒険者達は逃げ出すではありませんか。 虎はそれを見てすっかりこの樽々がアルタナの女神認定の生きるものの王だと思ったのです。 本当はみんな虎の事が怖くて逃げ出していたんですけれどね。 おしまい